今回は、クリエイターにとっては超大切な問題「著作権」「二次使用」について、またそこから当デザイン事務所の方針について書いていきます。
–
まずデザイン(※撮影写真含む)は、全て制作者に著作権があります
こちらの記事▼「大阪のweb&グラフィックデザイナーchie様」のブログ記事より一部引用させていただきます
著作権って大体わかりますよね?
「人が作ったものを勝手に使ってはいけない」
おおまかにいうとこうですね。
では
「お金を払って作ってもらったものなんだから自由に使っていい」
だいたいのお客様はこういう認識をされています。
残念ながらこれは間違いです。
うちのような小さなデザイン事務所でも、
著作権、二次利用、無断利用でもめることは時々あります。
それだけ上記のような認識をされている方が多く
説明してもわかってもらえないという件がほとんどです。
お客様が支払った料金は、
名刺やチラシやホームページという「出来上がったもの」に
対する料金であり、「デザイン」そのものに対する料金ではないのです。
よって、
- チラシに使った背景デザインをホームページ背景にする
- ブログのヘッダー用に作った画像を印刷してチラシにする
- ホームページの挿絵に使ったイラストをチラシでも使う
- などなど
当初の用途以外に使うこと。
これらは全て二次使用にあたります。
ー
これは、お客様もなかなか理解が難しいところかと思うのですが、
「名刺やチラシやホームページという「出来上がったもの」に対する料金であり、「デザイン」そのものに対する料金ではないのです」
ということに尽きるのです。
どういう事かといいますと、私たちデザイナーは、その「出来上がったもの」に対して、イチミリの妥協も許さず、その世界観の中で、背景や余白まで全てを含めて「完璧」な世界観を創ります。その計算しつくされたデザインがわずか1ミリズレるだけで、全く違うデザインとなってしまうからです。
ですので、その世界観が崩れるような、例えば
- ブログのヘッダー用に作った画像を印刷してチラシにする
などは、本来二次使用にあたります。
デザイナーがそれを見た時、その計算しつくした世界観がズタズタになっている姿を見て、心が引き裂かれるような気持ちになるのは私だけではなく、多くのデザイナーがそうだと思います。
ですが、このように▼(一部引用)
ただし、「基本的に」です。
絶対にダメ!追加料金とるぞ!と厳しくいうわけではありません。
事前にご相談いただければ、内容によっては使っていただいても大丈夫な場合もございます。
とchie様も書かれているように、「基本的に」です。
そうは言っても、ご相談によりOKしている事は、当デザイン事務所では多々あります。
ただ、こちらの認識▼(一部引用)をお持ちいただいておいてくださいますことはお願い致します。
デザイン、制作物は私たちにとって必死で作りあげた財産です。
「デザイン会社に依頼して作ってもらったものはデザイナーに著作権があるから、勝手に使ってはいけない」
という認識をもっともっと広めてもらいたいなと思います。
また、ロゴデザインに関しましても基本的に同じです。
こちらの記事ではこのような事が記事に書かれており▼(一部引用/引用元:企業やお店のロゴの著作権って、どうなってるのか調べてみた)
外部のデザイナー側が『私が作ったデザインを、自分が知らない間にそのまま流用して、社内でちょこっとだけ変更して、市場に出すのは泥棒と一緒でしょ!』ということで会社側に訴えを起こしているという内容です。
ロゴの改ざんだけは本当に絶対にやめてください。それだけは上記二次使用の「基本的に」は該当しません。当方ではそれは認めておりません。
ですが、こちらの引用記事ですと「ロゴにはそもそも著作権が存在しない?!」という考え方もあるようです(その記事リンクは既に閉鎖されています)
その上で、下記のような▼(一部引用)
ロゴマークの制作に無料素材を使っている場合は気をつけなければなりません。商用・私用問わず利用が可能な素材であっても、著作権まで放棄していない場合も多いです。
とあるように「その制作者が著作権を放棄しているかどうか」というところかなと思います。
また引用元より下記一部引用ですが、当方ではこちらの方針を取っております▼(一部引用)
■デザイナーやデザイン会社が、企業やお店のロゴを制作した場合は、納品された側は通常、無制限にそのロゴを自社の名刺や封筒、その他媒体などへの掲載が問題なく可能。
ただし、制作者側が著作権まで放棄している訳ではないので、そのロゴを使ってオリジナルグッズなどを販売して二次的な利益を得る場合や、商標登録をする場合などは、制作者であるデザイナーやデザイン会社と相談のうえ、著作権を買取るなどの相談や取り決めを行う必要がある。
■ロゴの制作費は、通常のデザインより長期間使用されるものなので、一般のデザイン費よりは高額になる。
当方のデザイン事務所の方針を纏めますと、
- ロゴの著作権は放棄していない
- よってロゴの改ざんは認めていない
- ロゴを納品された側は無制限に他媒体などへの掲載が可能
- がオリジナルグッズなどの販売で二次的な利益や商標登録をする場合は当方にご相談の上著作権を買い取るなどの相談や取り決めが必要となる
となります旨ご了承くださいませ。
–
ちょっと話は変わりますが、朝ドラの「まんぷく」を見ていらっしゃる方いらっしゃいますかね?^^
あの「チキンラーメン」をこの世に生み出した現日清食品の創設者のご夫婦のお話。
が、最近は「まんぷく」見てると動悸が激しく胸が苦しく見ていると辛くなってしまう私です。
というのは、ようやくようよく!大袈裟でもなんでもなく血と汗と涙で「チキンラーメン」を開発し、遂に遂に販売したところ、早速パクられてしまいました。。。
またその中でも超悪徳パクリ会社が「本家」とか書いたり謳ったりしているんですよね。
更にそのパクリ会社の社長の話は、不可思議すぎる事に、なぜかパクってないってことにご本人の頭の中では脳内変換?されちゃっていようで、開き直りなのか、言ってる事が理解不能だし、話が通じないんですよね。(こういう思考回路なのでこのような事をしても平気なんでしょうね)
今炎上しているティラミスコーヒーパクリ問題なども記憶に新しいですよね。
▶ HEROの名が廃る…ティラミス専門店のパクリ疑惑に厳しい声
▶ ヒーローズで炎上中高田社長・パンケーキのgramも同じ手口だった!?
私もリアルに知っている例で、デザインを丸パクリし、そのパクった先が商標登録に行っていた。という驚愕過ぎる出来事も現実に知っています。。。
知り合いの作家さんは、インスタグラムからオリジナル作品をパクられ過ぎて今本当に苦しんでいらっしゃるし、見ていた私も本当に辛くなります。(現在は対策をこうじたりお考え中です)
–
オリジナルには、オリジナルにしかないオーラ?のようなものがあります。
インスタグラムなどで作品を見ればそれは一発で伝わります。
なぜならオリジナルを生み出す迄の時間、想い、熱量、そういったものがパクリ作品には乗ってこないからです。
しかしながら私も全くのゼロ、なーんにもない無の状態から生み出してるわけではありません。
沢山の刺激(インスパイア)を自分の中に蓄積し続けそれを昇華していく多くの地味な日々があった上で、その上で、自分の中から「生まれる」のです。
その「生まれる」までの時間に「オリジナリティ」が出来るのです。
その「時間」がない作品は真似っこでしかなく、「ホンモノ」のお客様にはきっとそれらは伝わってしまうのだと思います。
私もクリエイターとして自分に嘘をつかない生き方を貫いていきます。